朝の連ドラ「ごちそうさん」全部観た。録画して。
途中、いけずのターンは本当に脱落しかけたが、そのほかはかぶりつき。和枝ちゃんは嫌いやないんやで。
朝の連ドラという特殊な枠を、最大限に利用していたのではないかなぁ、と思う。1週間ごとに基本的には完結して、翌週への伏線、そのもっと先への伏線がさりげなくある。
そのもっと先への伏線、というのは、要するに、登場人物がそれぞれしっかりしているということだと思う。だから、あいだがあいて出てきても違和感がないし、なぜそういった行動をとるのかが納得がいく。
いけずの話は、何か個人的事情があって壮絶な無駄ないじめをするというのはわかるけど、その描写はおもしろくなかった。
ずっと若いままの主演ふたりの夫婦も、そんなに違和感がなかった。もともと現実感が希薄なできすぎなビジュアルだし。3人のこどものほうが、リアリティがあったかも。
日常的なテーマでありながら、非常にファンタジー的な要素がちりばめられていた。料理というのは、瞬間的に跳躍的な思考や想像をうながすものだ。どんぶりを開けるときキラキラと黄金の光が見えるがごとく。美しく食欲をそそる造型や色、そして役者の演技から想像するしかないが、その味は、つかのまの脱日常である。
最終回は、ぜったい悠太郎が帰ってくる、明るく戻ってくると確信していた。だがそれだけでは、ただの大団円。最後の最後に、源ちゃんのターン!、で物語をぎゅっとしめてくれた。思い出のカレー、永遠の恋を得る源太、やっぱり馬鹿っぷる、そして甘いチョコレート。食と愛情は不可分だ。恋をしたい人は美味しいものを食べよう。
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